アントレプレナーとイントレプレナー:社会課題解決に挑む2つの視点
現代のビジネス環境では、企業が単なる利益追求にとどまらず、社会課題の解決を目指す動きが加速しています。この流れの中で注目されているのが、アントレプレナー(社会起業家)とイントレプレナー(社内起業家)の存在です。この記事では、両者の違いを明確にし、それぞれがどのように社会課題解決に貢献できるかを考察します。
アントレプレナー(社会起業家)とは?
アントレプレナー(社会起業家)とは、ビジネスを通して社会課題の解決に取り組む起業家のことを指します。貧困、気候変動、教育、ジェンダーなど、多岐にわたる社会問題に対し、ソーシャルビジネスといわれる事業を展開し、利益と社会的インパクト(ソーシャルインパクト)の両立を追求しています。
特徴
・独立性: パーパスやビジョンに基づき、自由に事業・ビジネスモデルを構築できる
・リスクテイク: 初期投資や事業失敗のリスクを負う
・柔軟性: 新しいアイデアを迅速に実行に移せる
・指標: 利益と同時にビジネスや活動を通して解決したい社会問題に対して与える影響(ソーシャルインパクト)を重視する
具体例
・バングラデシュの貧困問題を解決するエシカルブランド「ビジネスレザーファクトリー」、自然エネルギー100%の電力小売事業「ハチドリ電力」などさまざまなソーシャルビジネスを手掛ける株式会社ボーダレス・ジャパン 代表取締役 田口一成氏
・途上国から世界に通用するブランドをつくることをコンセプトに、モノづくりを通じて途上国の可能性を世界中に発信する株式会社マザーハウス 代表取締役兼チーフデザイナー 山口絵理子氏
・アフリカの水問題をモバイルマネーを用いたハンドポンプ井戸管理システム「SUNDA」で解決することを目指す株式会社Sunda Technology Global代表 坪井彩氏
・気候変動問題を解決するため初期費用0円の住宅太陽光発電事業を手掛けるハチドリソーラー株式会社 代表取締役 池田将太氏
アントレプレナーは、自らの情熱をもとに社会問題に切り込み、新しい価値を創出します。
イントレプレナーとは?
イントレプレナーは、企業に在籍しながら新規事業を立ち上げる役割を担う人材を指します。特に、大企業のリソースを活用して社会課題解決に取り組むケースが増えていますが、ボーダレス・ジャパンでは新卒から社内起業に取り組むことができるのが特徴です。
特徴
・安定した環境: 給与や資金面での安定を享受しながら挑戦が可能
・リソース活用: 企業が持つアセットやネットワークをフル活用
・組織内調整: 事業化を実現するために、社内の合意形成が必要
具体例
・ろう・難聴者と聴者が共に楽しむ未来を目指し、ろう・難聴者と協働で開発したユーザインタフェース「Ontenna(オンテナ)」を製品化した富士通株式会社 本多達也氏
・森永製菓でマーケティング職や新規事業担当を経験後、2017年に食にまつわる課題解決を目指す会社SEE THE SUNを社内起業で設立したSEE THE SUN代表取締役CEO 金丸美樹氏
・2022年に新卒で株式会社ボーダレス・ジャパンへ入社し、同社のクラウドファンディング事業「For Good」を立ち上げ、現在は代表を務める小松航大氏
・サイバーエージェント、リクルート、ベンチャー、起業と、ビジネスをゼロから創りあげ、事業成長させていける力と経験を身につけるために、一貫して新規事業開発・企画に従事した後、株式会社ボーダレス・ジャパンに入社。2022年10月よりAMOMA natural careの代表を務める佐伯 香那氏
イントレプレナーは、既存の組織の力を活かし、スケールの大きな社会的インパクトを生み出すことが期待されています。
両者の違い
項目 | アントレプレナー | イントレプレナー |
活動の場 | 独立した新規事業 | 既存の企業内 |
リスク | 個人で負う | 企業が負う |
リソース | 自力で確保 | 企業のリソースを活用 |
自由度 | 高い | 制約あり |
両者の社会課題解決への貢献
アントレプレナーの強み
アントレプレナーは、自らのビジョンと情熱をもとに新しいビジネスを構築します。その自由度の高さから、既存の枠組みにとらわれずに斬新なアイデアを実現できるのが強みです。また、リスクを恐れない姿勢が、革新的なソリューションを生む原動力となります。
イントレプレナーの強み
イントレプレナーは、企業のリソースを活用して、スケールの大きなプロジェクトを展開できます。特に、既存のブランド力やネットワークを活かすことで、短期間でのインパクト創出が可能です。また、企業が持つ社会的信頼を背景に、政府やNGOとの連携も円滑に進むケースが多いです。
新卒でイントレプレナー(社内起業家)になりたいならボーダレス
新卒でイントレプレナーとして活躍したいのであれば、ボーダレス・ジャパンは最適な選択肢です。ボーダレス・ジャパンに新卒で入社すると、どの企業よりも早く事業開発に必要なスキルを習得し、社内起業の実現を目指すことができます。
ボーダレス・ジャパンは、世界13か国で50以上のソーシャルビジネスを展開しています。そのすべてが、ソーシャルインパクトを最重要指標として設定し、より良い社会の実現に向けて取り組んでいます。気候変動や貧困、難民、地方創生といった多岐にわたる社会問題に取り組む事業があり、現在多くの事業で共に働く仲間を募集しています。
社会問題を解決する新規事業開発にも力を入れており、「磨き上げてきたスキルを社会のために使いたい」というプロフェッショナルの方や学生時代に社会問題に向き合ってきた学生の方、第二新卒の方は、ぜひボーダレスの新卒採用ページをご覧ください。
▶ボーダレスの新卒採用ページはこちら
「これまで培ってきたスキルや経験を活かして、社会課題解決に貢献したい」と考えるキャリアの方にも、ボーダレス・ジャパンは最適な環境を提供します。すでに社会課題に対する強い関心や専門的な知識を持つ方に対して、ボーダレスは新規事業を立ち上げるための基盤を用意しています。
「次のステージで社会にインパクトを与えたい」という方は、ぜひボーダレスのキャリア採用ページをご覧ください。
▶ボーダレスのキャリア採用ページはこちら
まとめ
アントレプレナーとイントレプレナーは、それぞれ異なるアプローチで社会課題解決に挑みます。アントレプレナーは自由な発想と行動力で新しい価値を創出し、イントレプレナーは大企業の力を活用してスケールの大きなインパクトを実現します。
社会課題が多様化する中、どちらのアプローチも不可欠です。そして、これらの挑戦者を支援する環境づくりが、より良い未来の実現につながるでしょう。
社会問題を解決するための第一歩を踏み出しませんか?
ボーダレス・カンパニオでは、様々な社会問題の解決に向けた「第一歩」になるようなステップを準備しています。
人や環境に配慮したサステイナブルなものを暮らしに取り入れる「個人向けサービス」
ソーシャルビジネスを深く知る 書籍「9割の社会問題はビジネスで解決できる」
社会起業家をみんなで応援する仕組み「アライになる」
ぜひご自分にあったステップを見つけて、第一歩を踏み出してみてください。